作品が出来上がるまでの工程を、ご案内致します。
- 轆轤(ロクロ)や石膏型などで壺や器、人形などの形を作ります。
- 成型したものを乾燥させ、約900度で素焼きします。
- 素焼きの焼き物に描く作業で、呉須(ごす)で色絵を施すための輪郭や輪郭の中を塗りつぶします。
染付といわれる焼き物はこの呉須だけで描かれたものです。
- 下絵付けを施したものに釉薬をかけます。白い焼き物の場合、ふつうは透明釉をかけますが、青磁釉や瑠璃釉をかけることもあり、焼くと下絵付け部分が青く表現できます。
- 釉掛けしたものを、約1300度で本焼きます。土の種類にもよりますが、焼き上がりでは約2割弱縮んで小さくなります。
- 本焼きの済んだ焼き物に赤や黄・緑などの色絵(顔料)をつけます。
上絵付けは大きくは、文様の輪郭線を描く「線描き」とその輪郭線の中を種々の色絵具で塗る「ダミ」とに分けられます。美しい色を出すために、膠の配合など熟練の技が必要です。
- 色絵を定着させるために、さらに約800度で焼きます。少しの温度差で発色やツヤが変わるので細心の注意をします。
- 以上の工程で伊万里鍋島焼は完成します。